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*知っておきましょう!貧血*

*知っておきましょう!貧血*

 献血に来ると最初に受付をして、問診・血圧測定が終わると、本採血の前にまず2mlほど採血をし、血液検査をします。この時、血液の中の「ヘモグロビン」の量を測定します。
 以前はヘモグロビン値ではなく、「血液の比重」を測ることで簡易検査をしていました。青い硫酸銅液を献血基準を満たす血液の比重と同じに調整して、採血した血液を1滴落として沈むか浮くかで判定していましたが、現在はヘモグロビン値の測定器でより正確に検査しています。
 血液中のヘモグロビン値が基準に達しなければその日の献血はできません。

 ヘモグロビンとは、血液中の赤血球の約95%を占めるたんぱく質で、酸素と結合する性質があります。ヘムという鉄を含む赤い色素と、グロビンというたんぱく質の複合体なのでこの名前がついています。人間の血液が赤く見えるのはヘモグロビンの色のためです。
 血液中のヘモグロビンの役割は、肺で酸素と結合して全身の隅々まで運び、そこで酸素を手放して細胞に渡すことです。このおかげで、全身の何兆もの細胞が呼吸して生きることができ、それぞれの臓器・組織の役目を果たすことができるのです。

 血液検査でのヘモグロビンの標準値は、使う検査の試薬、検査機械で多少異なりますが、大体男性で12~17g/dl、女性で11~15g/dl程度です。ヘモグロビンがこの標準値を下回ると「貧血」の傾向があり要注意です。
 「貧血」と言う言葉で、急に立ち上がった時などに起こる眩暈や立ちくらみの症状を思い浮かべる方もいるかもしれませんが、これは一般的には「脳貧血」などと呼ばれる起立性低血圧の状態です。立ち上がることで血圧が下がり、脳への血流が十分保てなくなることでこのような症状がおこるのですが、これは赤血球やヘモグロビンの低下による貧血とは違うので、前に「脳貧血」があったから自分は献血できないと思いこんでいる方、是非体調を整えて献血にチャレンジしてみてくださいね。

 貧血の時は酸素を運ぶ赤血球やヘモグロビンが減っていますから、全身が酸素不足の状態です。症状は、以下のものがあります。
★動悸
 心臓は酸欠状態に対抗してより多くの血液を全身にまわそうとするため心拍出量が増え、動悸の症状が出ます。
★倦怠感、疲労感
 普段酸素を多く使う筋肉がエネルギー不足になり、体がだるい、疲れやすいなどの症状が出ます。
★頭痛、眩暈
 脳の酸素が不足すると起こることがあります。

 貧血の原因には以下があります。
☆鉄の不足
 鉄が不足するのは、①食事での鉄の摂取が不十分 ②体の発育期の鉄の需要増加 ③鉄の排出量の増加 があります。
☆赤血球の体内での破壊
 通常でも老化した赤血球は脾臓で壊されますが、破壊が亢進すると貧血をきたします。体内で赤血球が多く破壊されてしまうのは、血液疾患のほかには、激しすぎる運動も原因になりえます。
☆ビタミンB12、葉酸の不足
 これらは赤血球自体をつくる栄養素です。胃切除術後の方は吸収しづらくなるため、不足しやすくなります。その他、慢性アルコール中毒などで極端に栄養失調になっている人も不足します。

 貧血になる原因のうち一般的に多いのは、鉄が不足することで起こる鉄欠乏性貧血です。特に月経のある女性は鉄分を失いやすいので、食事からの鉄の摂取を意識しないと鉄欠乏状態になりやすいですよ。無理なダイエットは、血液を作るための鉄分などが不足してしまう大きな原因です。出産可能な年齢の女性の約30%ほどが、鉄欠乏の予備軍であるとも言われています。
 その他、身体からの出血の原因としては痔や潰瘍などの消化管からの出血も考えられますが、癌や血液疾患などの病気が隠れている場合もあります。出血がある場合は出血の、疾患の場合はその疾患の治療が最優先になりますから、血液検査で貧血が疑われたら病院で原因を検査し、必要ならしっかり治療を受けましょう。

 一つ注意して頂きたいのは、少しずつ進んできた貧血というのは、身体が異常事態に少しずつ対処してきているために自覚症状に乏しい場合がある、という事です。自覚症状はなくても、貧血による酸欠状態で体には大きな負担がかかっています。貧血の状態で、大けがなどでさらに大出血をしてしまった場合、すぐに命に関わることにもなりかねません。貧血を指摘されたら早めに病院で詳しく検査をして、きちんと対処しましょう。

 次回は、貧血ではなくても献血出来ないという場合のことをお話ししたいと思います。(W.S)


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テーマ : 献血
ジャンル : 福祉・ボランティア

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